測定データの記録と回収
測定記録器による測定データの記録方法は以下のとおりとなります。
測定データの記録
測定データを記録する場合、以下のAまたはBの2つの方法があります。
- A.測定記録器の内部メモリーを使用して測定データを記録します。
- B.測定記録器の内部メモリーを使用せず、液晶表示を見て野帳などに測定データを記録します。
A.装置本体の内部メモリーに記録する場合(ピーク値(PD)を必要とされる方)
代表値(D)の算出根拠となる60個のピーク値(PD)を必要とされる方は、この方法にて記録します。
①測定を開始したいタイミングでRECORDスイッチを押します。
②RECORDスイッチを押すと、画面表示のピーク値(PD)と、代表値(D)が一旦0になり、1秒後にデータ収集を開始します。
③測定中は画面のPD表示に現在測定されているピーク値(PD)が表示されます。
(測定中は、Dの表示は0のままとなります)
④測定が終了し、記録確認設定がONの場合
と表示し、記録する場合はSET、記録しない場合はMODEを押します。
(設定で記録確認がOFFの場合は自動的に記録を行い⑤に進みます)。
⑤記録が終了すると演算処理された結果の代表値(D)が表示され、Dの前に「*」のマークが表示されるとともに、記録数が1加算されます。
記録確認でNO(=MODE)を押した場合は記録数に加算されません。
記録されるデータは表1に示します。
データ名 | 内 容 |
---|---|
記録番号 | 記録数を管理する番号です。1回記録する毎に1ずつ増えていきます。 (数字が少ないほど古いデータとなります) |
日時 | 測定を行った日時です。年月日、時分秒が記録されます。 |
ピーク値(PD) | 測定毎に1次処理で計算されたピーク値(PD)です。 60個のピーク値(PD)を記録します。 |
代表値(D) | 1測定毎のピーク値(D)で算出された代表値(D)です。 2次処理で算出されます。 |
設定値 |
測定を行った際に設定されていた各設定値を記録します。
|
※本装置の測定データの記録容量は最大800件です。記録番号が800になるとRECORDスイッチを押しても記録は行われません。
※データ収集の間は電源を切らないで下さい。記録データが消去される場合があります。
※記録されたデータはシリアル信号でPC等に出力することができます。
B.液晶表示を見て野帳に記録する場合(ピーク値(PD)を必要としない方)
代表値(D)だけ必要で代表値(D)の根拠となる60個のピーク値(PD)を必要としない方は、代表値(D)のみを野帳に連続して記入する方法もあります(図1)。
ピックアップセンサーを設置し、フィルター、増幅率等設定後、液晶画面右下に表示される代表値(D)値が時間と共に変化するので、その代表値(D)を連続して10個程度野帳にメモを取ります(ノイズが混入した場合は記録しない)。後で野帳に記録した10個の代表値(D)を平均し、その場所の代表値(D)とします。
データ回収
本装置はPCを接続することで、記録データをシリアル信号でPCへ回収することができます。
なお、PCでは本装置付属のWindows用アプリケーションソフト「地下流水音データ取込ソフト」を使用して記録データを保存します。
■PCとの接続
別途用意するRS-232C 9ピンクロスケーブルで本装置側面のRS-232C出力コネクタとPCのRS-232Cコネクターを接続し内部メモリーに保存されているデータを回収します(図2)。
「地下流水音データ取込ソフト」は、受信したデータから以下の2種の解析用ファイルを出力します。
- 測定日時データと代表値(D)データをCSV形式のファイルで保存します。
- 代表値(D)を求める元となる60個のピーク値(PD)データをテキスト形式で保存します。
- パソコンにRS-232Cコネクタがない場合は、USBシリアル変換アダプタを使用します。
※詳細は地下流水音データ取込ソフト「GAS DATA IMPORT」の取扱説明書をご参照ください。