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総合防災対策専門メーカーの株式会社拓和

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地下流水音の測定方法と測定注意点

地下流水音抽出の仕組みの概要

 ピックアップセンサーでとらえた音には、地下水の流れる音、風切り音、砂礫の摩擦音、外界のノイズなどが含まれています。

 本装置には、測定した音の情報から周波数を制限するフィルター機能により、さまざまなノイズを低減し、地下流水音を取り出すことができます。フィルター機能は、低周波と高周波をそれぞれ4段階、計16種類の組み合わせから聴き取りやすい組み合わせを設定することにより、現場で発生するノイズに対して柔軟に対応することができます。

 また、地下流水音が小さい時にヘッドホンから聴こえる大きさを増幅するための増幅度設定機能や、地下流水音の強弱を定量化し代表値(D)として表示・記録を行うための代表値(D)演算処理を行っています。

フィルターについて

フィルターは不要な音(ノイズ)である周波数成分を除去し、地下水の流れる音の周波数成分を取り出しています。
この処理を行うことで地下流水音が聴き取りやすくなります。

 本装置には以下の2種類のフィルターがあります。

  • ローカットフィルター
  • ハイカットフィルター

フィルターを設定するとローカットフィルターで設定した値以下と、ハイカットフィルターで設定した値以上の周波数帯の音が減衰するため、ローカットフィルターとハイカットフィルター間の周波数帯の音が聴こえやすくなります。

図1 地下流水音の周波数範囲とフィルター効果

本装置のフィルターには、以下のようにローカットフィルターのうちから1つ、ハイカットフィルターから1つをそれぞれ選択し、全体の周波数帯域から徐々に狭めるようにして、聴き取りやすい地下流水音の周波数帯を設定することができます(表1)。

  • ローカットフィルター:0Hz、200Hz、300Hz、400Hzの4種類
  • ハイカットフィルター:0Hz、600Hz、800Hz、1200Hzの4種類

過去の実績から地下流水音の主な周波数の範囲は200Hz~1500Hz程度

表1 フィルター設定値の種類と可聴範囲
フィルターあり(推奨設定値)フィルターなし

フィルターは、ノイズを軽減し、地下流水音を聞き分けしやすくする機能であり、ノイズを完全になくせるわけではありません。

増幅度設定

ヘッドホンから聴こえる音の大きさが小さい時などに、増幅度の設定値を変更して、聴きやすい音量に調整します。
増幅度は0~10までの11段階で、1段階ずつ増幅度を変更することができます。

AMP の設定と増幅率

ピックアップセンサーからの信号を基準(=1)とした場合の各AMP の設定値に対する増幅率は表2になります。
また、標準設定であるAMP5を基準(=1)とした場合の、各AMP 設定値に対する増幅率は表の右欄のようになります。

表2 AMP設定と増幅率
AMP設定 ピックアップセンサー
信号を基準(=1)とした
場合の増幅率(倍)
AMP5を基準とした
場合の増幅率(倍)
0 0 0
1 100.8 0.225
2 190.4 0.425
3 280.0 0.625
4 358.4 0.800
5 448.0 1.000
6 537.6 1.199
7 649.6 1.450
8 772.8 1.725
9 929.6 2.075
10 1120.0 2.500

代表値(D)演算処理

図2は、地下流水音を処理した後の波形を示したものです。地下流水音の「ボコボコ」という音が生じる時に図2に示すようなピークが生じます。代表値(D)演算処理では、この「ボコボコ」という音のピーク値を多く集め平均値(代表値(D)値)を求めています。
 演算処理には1次処理、2次処理の2段回の処理を行っています。
これによって、正しく測定すれば誰でも同じ精度で地下流水音の代表値(D)を求めることができます。

図2 地下流水音を処理した後の波形

装置の組み立て

装置の設定

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